3児の父がコンビニコーヒーで心を整える話
ちょっとだけ寄り道。
ぼくは仕事から帰るとき、妻に必ずLINEを入れる。
「今から帰ります」
これはもう、ほぼ習慣になっている。
ただし。
帰るとは言った。
言ったのだが、まっすぐ帰るとは言っていない。
たまに、いや、わりとよくコンビニに寄る。
コンビニでコーヒーを買って、車の中でちびちび飲む。
別に、すごいことをしているわけではない。
高級なカフェに行くわけでもない。
誰かと会うわけでもない。
ただコンビニでコーヒーを買って、車の中で少し飲むだけ。
でもこの数分が、けっこう大事だったりする。
仕事が終わる。
会社員としての自分がいったん終わる。
そして家に帰る。
玄関を開けたら、そこからは父親である。
3児の父である。
「ただいま」と言った瞬間から、子どもたちの声が飛んでくる。
何かを見てほしい。
何かを聞いてほしい。
誰かが泣いている。
誰かが怒っている。
誰かがなぜか服を着ていない。
そんな世界に戻っていく。
もちろん、それが嫌なわけじゃない。
むしろ ありがたいことだと思っている。
家に帰る場所があって、待っている人がいて、子どもたちが今日も元気に騒いでいる。
それは本当に幸せなことだ。
でも、幸せと疲労は普通に同時に存在する。
ここを雑に扱うと、父親はちょっとバグってしまう。
仕事で疲れている。
頭の中には、今日のミスとか、明日の段取りとか、あの人に言われた一言とかが残っている。
その状態のまま家に入ると、父親モードへの切り替えが間に合わないときがある。
子どもは悪くない。
妻も悪くない。
家も悪くない。
ただ自分の中のスイッチが、まだ会社員のままなのだ。
だから、コンビニコーヒーを挟む。
駐車場に車を停めて、コーヒーを買う。
車に戻って、ひと口飲む。
熱い。そろそろアイスコーヒーかな。
ちびちび飲む。
スマホを見ることもある。
何も見ないこともある。
ただフロントガラスの向こうをぼーっと見ることもある。
その数分で、ぼくの中の何かが少しずつ切り替わっていく。
今日の仕事はここまで。
ここからは家に帰る。
ここからは父親だ。
そんなふうに、自分に言い聞かせているのかもしれない。
ママたちからしたら、
「いや、早く帰ってこい!」
なのかもしれない。
それは本当にそう。
本当にそうなんです。
正論すぎて椅子から転げ落ちてしまう。
でもこれはサボりというより、ぼくにとってはメンタルセットに近い。
うーん、儀式みたいなもの?
戦場に向かう前の準備、というと大げさだけど、まあ3児のいる家はある意味でちゃんと現場ではある。
かわいい。
めちゃくちゃかわいい。
でも、ちゃんと体力はいる。
だからほんの数分だけ、
誰の父親でもなく
誰の夫でもなく
会社員でもなく
ただコンビニコーヒーを飲むひとりの人間になる。
その時間があると、少しだけやさしく家に入れる気がする。
玄関を開けた瞬間に、
「ただいま」
の声が、少しだけちゃんと出る気がする。
まっすぐ帰ることがいつも正解とは限らない。
ときにはコンビニをひとつ挟んだ方が、ちゃんと帰れることもある。
今日も仕事を終えて、コーヒーをちびちび飲んでから帰る。
ここからは父親だ。
今日もコツコツ。
てるまに。



私もよく仕事帰りにコーヒー買ってたんですけど、スイーツまで手を出してしまうので、健康&お金のため最近はできるだけ寄らないようにしていますw
切り替えスイッチは大事ですけどね^^