Substackに現れた魚が面白すぎて悔しい
リスペクトだけなら、ここまでしない
2026年5月19日。
Substackの海へ現れた一匹の魚。
そう。
あれから約2か月。
この魚は事件を起こし続けている。
美容院。
家族。
電車。
食べ物。
学生時代の記憶。
どこにでもある日常を拾っては、次々と事件に変えていってしまう。
事件(記事)にするたび読者から称賛の嵐、スタンディングオベーション。
何故彼女の記事は読者を惹きつけるのか?
今回の記事はしらす特集。
これを読めばあなたもしらすマスター!
たぶん。
何故今回、しらすさんについて記事を書いたのか。
それは後半で。
※この記事の投稿は一応ご本人に許可を取っています。内容は知らせてませんけど。
しらすんはフリー素材だそうです。
どんどん遊んじゃいましょうε≡ヘ( ´ω`)ノ
それではスタートです。
タイトルから事件の匂い
たとえば、あなたが美容院へ行った話を書くとなった場合、どう書くだろうか。
普通なら「髪を切ってきました」で終わるだろう。
せいぜい「頭切ってねーし!!髪だし!!」程度だろう。ここ笑うとこです。
ところが、しらすが書くと
読者は最初ポカンである。
クレラップ??
は?意味分からん??どゆこと??
この時点で読者は既にしらすマジックにかかっている。
ほかにも、
「なぜ犯人はブロッコリーをチャリにさすのか」
「そのダッフィー、形見か、特急呪物か」
「テスト中にヲタ曲が流れてメンタル死んだ話」
などなど個性的な投稿が並ぶ。
投稿一覧というより、もはや事件現場から押収された証拠品の一覧である。
一体どんな人生を送ってるんだこの魚は。
でも実は起きていることだけを見れば、そんなに特別な大事件ではない。
髪を切った。
トランプをした。
自転車を見た。
チュパ速度が早ぇ。
サラダが嫌いだ。
文化祭のクラス劇がカオスだった。
ただ、それだけだ(それだけか?)
しまった。( )を使ってしまった!
※参照 ( )を使わせず笑わせろ!
しかし彼女は、その中にある「自分だけが異常に反応してしまった瞬間」を見逃さない。
誰かを殴って笑いを取るのではなく、自分が爆心地にいる。
だから安心して笑える。
普通の日常を、本人の脳内演出で読み物としての事件に変えている。
これが本当にうまい。
天才的とすら思う。
トン、トン、ドーン!トン
最初は、天性のものだと思っていた。
元々面白い奴がそのまま面白い文章を書ける異能スキルを持っているのだと。
“転生して魚になって1,500文字くらいの記事をコンスタントに出してます”っていう作品の主人公なんだと。
だが、私が1,500文字で書く理由
を読んで、ちょっと見え方が変わった。
彼女は、最初にいちばん盛り上げたい場面を決めている。
そこから前後の盛り上がりを調整する。
本人の言葉でいうと、
「トン、トン、ドーン!トン」
というリズムらしい。
なるほどわからん。
やはり天才は説明も独特だ。
最初の300文字に力を入れる。
読者が息切れしない長さまで削る。
それでも、サビへ向かう時間とドーンのあとの余韻は残す。
なんとなく1,500文字になってるわけではない。
軽く読める文章だからといって、軽く作られているわけでもない。
むしろ逆。
読む人の親指が、いつ画面を滑って逃げていくかまで考えている。
そう。
この魚、泳ぎながら潮目を計算してやがる!
なんておもしれぇ魚だ。
釣り上げてやろうか。
クレラップ冤罪事件
しらすの凄さは記事の中だけに留まらない。
ぼくのLiveにしらすが泳いで来た時の話。
雑談の中で、彼女が普段使っているラップはクレラップではないことが判明した。
あれだけクレラップクレラップ言ってたくせに、本人がクレラップを使ってないと自白したのだ。
「謝罪しろ」
「詫びろ、詫びろ」
「やれぇええっ!大和d…しらすぅぅううっ!!」
もう半沢直樹も顔真っ赤。
もはや大和田常務が代わりにスライディング土下座する勢いである。
そもそも。
しらすは「美容院の似合わせカットでクレラップになった話」を書いただけ。
そこから勝手に、
”しらすは自宅でもクレラップを使っている”
という謎バイアスがかかっていたのは完全にこちら側に非がある。
冤罪をかけた側が、被害者へ謝罪を要求。
とんだオーバーキル。
ひどい話だ。
普通ならその場の悪ノリとして、Live終了とともにこの件は成仏させればいい。
ところが後日。
彼女は本当に謝罪動画を投稿した。
もちろんジョーク動画だ。
彼女はあの場限りだったはずの冤罪事件を拾って、ちょい膨らませて、もう一度みんなが笑える形にして返してみせた。ただ最後にサランラップと言ってるのは痛恨のミスだろう。
このとき分かった。
しらすは、自分ひとりで面白いだけじゃない。
まわりにいる人まで、事件に巻き込んでしまう。
コメントも、Liveも、画像も、その場で生まれたどうでもいい悪ノリも。
拾ってなんかいい感じに大きくして、みんなに投げてくる。
するといつの間にか自分もしらす事件に巻き込まれている。
コナンかお前は。
何故”しらす”について書いたのか。
ここまで褒めちぎってきたが、ひとつ白状する。
ぼくは、しらすに嫉妬していた。
てるまにとして、今まで普通の日常を大げさな事件として書いてきた。
真夏の下北沢でエスプレッソを一気飲みしたり、
5,000円でラッパおじさんを特殊召喚したり、
青春は雨とワックスと男子トイレだと言ってみたり。
Notesでは家族や発信の話。
記事では、生活の中で起きたしょうもない事件を書く。
ようやく、自分がSubstackで書きたい形が見えてきた気がしている。
今でこそ落ち着いたが、当時しらすの記事を読んでいたぼくの胸のザワつきたるや筆舌に尽くしがたいものがあった。
初めてしらすの記事を読んだ時の衝撃は忘れられない。
その時、てるまにに電流走る――!
「お、面白いじゃねーか!!ちくしょーーっ!!」
打ちのめされた。
椅子から転げ落ちた。
椅子壊れた。
弁償して。
もちろん、題材も文体も違う。
でも、やっていることの芯が近いとぼくは勝手に思っている。
日常をそのまま日常として終わらせない。
自分の中で起きた感情の爆発を、読める物語にきっちりと仕立てる。
彼女はそれをたった1,500文字前後できっちり起承転結させてサクッと読ませてくる。
マジでなんなんだこのどちゃくそやばい魚は。
もっと知りたくなった。
どこで読者を掴んでいるのか。
何を残して、何を削っているのか。
なぜ、ただの日常が事件になるのか。
その結果。
ぼくはしらす記事自動収集ツールを作った。
待って引かないで待って。
これはベンチマーk……………..魚類観察だ。
リスペクトだけならここまでしない。
悔しかったからもっと読みたくなった。
嫉妬したから構造を知りたくなった。
そういうことだ(どういうことだ)
そして知れば知るほど、文体だけ真似しても何にもならないことが分かった。
ぼくには、ぼくの日常しか書けない。
当たり前だ。
そもそもフィールドが違う。
だから書ける話も違う。
ここまで約2,700文字。
1,500文字で書くしらすなら、もう1本書き終えて、2本目も終盤に入っている。
ぼくもそろそろ締めよう。
言ってしまえば、
「みんな違って、みんないい」
という、どこかで何度も聞いたような話になる。
ここで金子みすゞとSMAP(花のやつ)を特殊召喚してもいいのだが、話が大きくなるのでやめておく。
ぼくは確かにしらすに嫉妬していた。
でもどうでもいい相手の記事を、自動収集してまで読もうとは思わない。
これはきっと憧れの裏返しだ。
しらすになりたいわけではない。
魚に転生はごめんだ。
もちろん同じ文体で書きたいわけでもない。
ただ、彼女が何でもない日常を事件に変えるたび、
「ぼくも、自分の場所でもう一本書きたい」
と思わされる。
熱量を受け取れる気がするのだ。
エヴァ的に言えば熱いパトスだ。
よく分からんが、とにかく書きたくなる。
しらすが海を泳ぐなら、ぼくはリビングの床を這う。
決して同じ場所を泳ぐ必要はない。
しらすの泳ぎを見て、ぼくはぼくの周りに落ちている事件を拾う。
嫉妬はまだ消えていない。
でも消えなくていい。
悔しいまま、何故か書きたくなるから。
その熱が、今日もぼくを自分のメモ帳へ連れ戻してくれる。
ありがとう、しらす。
さあ、書くぞ。
……あれ。
記事、できてる。
これ投稿しとくか。
終
てるまに
ここまで付き合っていただき、ありがとうございます。
魚を追いかけてここまで来てしまったしらす丼の皆さん。
ぼくは3児の父と会社員をやりながら、しょうもないことを大事件にして書いています。
魚類観察のついでに、また読みに来てもらえたら椅子から転げ落ちて喜びます。
またね。
◆過去記事紹介










なんで私のことをここまで分かりやすく、面白く書けるんだよちくしょう。
自分のことのはずなのに、別の人間かのように笑っちまったよちくしょう。
謝罪動画のスクショするとこ完璧かよちくしょう。
ツッコミどころが多すぎて情緒不安定だよこんちくしょう。
とりあえず土下座してお礼申し上げますありがとうございます!!!!!
しらすさんがお魚さん
てるまにさんは鳥さんになりましょう♪
いいな、あの子は水を泳げて…
いいな、あの子はお空を飛べて…
みんな違ってみんな良い(*´罒`*)✨
読んでいて相当なしらすさんマニアな事が伝わってきました…特盛、いやドカ盛の愛&嫉妬!
彼女の周りには爆笑という事件が毎日起こる…そう、あの子はメガネなボウヤなのかもしれませんね♪